信楽焼茶碗と薯蕷饅頭

今は亡き友人の器と自家製の薯蕷饅頭。
彼の器は、これひとつきり。

私がこうして和菓子を作るようになるまで
生きていてほしかったな。
10代で手にしてから
今やっとこんな時間ができて
なんて、私はのろまなんだろう。
自分が
和菓子を作るようになるなんて
思いもしなかった。

もういないのに、
まるで彼が生きてここにいるようだ。
彼の器はそうやって、
たくさんの友人の手のひらの中で
今日も美味しいお茶に染まっているのだろう。
まるで、そこに彼がいるかのように。

彼がしようとしていた事、
今ならわかる。
彼の茶会の続きを
私はするつもり。
それがこの地球かどうかは
わからないけれど。

この薯蕷饅頭、少し茶色なのは玄米粉が入っているから。
薯蕷饅頭なのに、お砂糖を使わないという、
食事に制限がある人のためのお饅頭を
色々試作してる。

薯蕷饅頭は大和芋という粘りの強いお芋を使っていて、とても栄養価が高い。
和菓子の素材はそもそも食材が
漢方薬ですか?ってぐらい
薬効の高いものが多いので、
そちらに全振りした和菓子があってもいいはず。

従来の製法の和菓子も、
新たな製法を生み出すことも、どちらも好き。
もともとはお砂糖を使っていなかったものが
お砂糖の魔法のおかげで今のような
美しい芸術作品のようなお菓子になった。
その恩恵は生かしたまま
新たなお菓子を作ってもいいはず。

お菓子の方に寄り添ってもらうのではなく、
お菓子が人に寄り添う形に。
どの人にも、お菓子の幸せが届くように。

そんなことを考えながら
今日も色々作ってみる。
小人さん、よろしく頼むぞよ🌟

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