ヒマラヤの青いケシ

高校生の頃のボランティア現場にて。
あの時出会った人達のことは忘れられない。
当時の私は、季節にどんな花が咲いているのかを気にすることもできないぐらい迷子だった。
ただただ家に帰りたくなくて
学校が終わったら、老人ホームに行ってた。
ある日、ホームの老人が
「今頃、梅が良い香りを放っているのでしょうね。」と。
え?本当に??って思ったら
本当に梅は咲いていた。
私は自由に外の世界を行き来できるのに
梅が咲いているのを知らないぐらい閉じていた。
ホームはどこも窓を閉め切っているのに、
彼はちゃんと自然の季節を数えながら生きていた。

私はお爺さんに梅の花を持っていって
香りを嗅がせてあげたかった。
してあげればよかったよ。
怒られてもいいからさ。

だから、植物園にいる高齢者の方をみると、
本当に幸せな人だなぁって思うのね。
本当に行き止まりの時って花が咲いてることも、
音楽がそこにあることも何も届かないの。
身体は自由であったとしても。

身体と心、どちらも揃ってないと
ここにはいないからね…
本当はそうじゃない人達にこそ必要なのに。

天国の空からもらった青色。
京都府立植物園にて。

meconopsis grandis
Meconopsis prattii

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