植物の音楽

ずっと昔、友人から白山の奥宮に行こうと誘われて、小さな子ども達を連れて石川県に行った事があります。
けれども、宿泊先で長男が熱を出したので
私と長男だけ残り、次男だけ友人が背負子に背負って奥宮に登りました。
長男は普段からしょっちゅう熱を出す子で、
楽しみにしていたのに本当に可哀想で。
いつものように豆腐パスタで脳だけは守ってやりながら、なんとも言えない気持ちでいました。
夜はなんとか越したので、
私は白山比咩神社に朝早くに一人で参拝に行きました。この神社には奥宮への遥拝所があるので、
長男の代わりに行ってやろうと思ったのです。
人っこ一人いない参道を登っていく
途中で立ち止まりました。
ふだんは素通りしていたので全く気がついていなかったのですが、
何か木に語りかけられているような気がしたのです。
なんだろうと思って、目を閉じてみました。
すると、その大木の中が白く光っていて
とても静かな世界が広がっていました。
そこにしばらく居ると、
何か音がする事に気がつきました。
水が流れているのか?
何かが流れているような永遠の音が流れているのです。
私は思いついて、長男のことを思い浮かべその熱がこの音の流れにのって
冷やされていくようすを思い浮かべました…
私は木にお礼を言って、
長男の元に戻ると、
熱はすっかり引いていました。

そんなふうに音が鳴っていることに気がついたのはその時だけ、
普段はそんな事考えてもないし、
ただ蝶々のようにあっちこっち、
お花の香りを嗅いで楽しんでいます。
けれども、音が聞こえようが聞こえまいが、
植物達がそこにそのように有るのは変わりなく、私達はその影響を受けているのでしょう。

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